発達障害関連の書籍案内

発達障害関連の売れ筋・トップセラー書籍のご紹介をしています。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

[tag未指定]
[ --/--/-- --:-- ] スポンサー広告 | TB(-) | CM(-)

【新聞】発達障害と犯罪報道 記事検証とともに記者教育を 朝日新聞デジタルより

 

昨年12月7日、名古屋地裁岡崎支部は、愛知県豊川市の一家5人殺傷事件の裁判裁判で被告の長男(31)に懲役30年(求刑無期懲役)の判決を言い渡した。

長男には自閉症知的障害があり、裁判で殺意と責任能力の有無が争点となったが、判決では殺意を認め、完全責任能力もあったとして、有期懲役の上限である懲役30年が相当との判断が示された。

 

近年、猟奇的事件の背景に自閉症知的障害、アスペルガー症候群など、障害と事件が絡む報道が増えている。

その都度、自閉症の人やその家族らは世間から犯罪予備軍とみなされる冷たい視線を受けることになり、社会問題としてたびたび浮上する。

しかし、事態は改善されず、現場を取材する記者も自閉症などの障害に関する十分な知識を持ち得ず、事件のたびに朝令暮改を繰り返しているのが実情だ。

この事件に関する一連の報道から、自閉症知的障害と犯罪報道について考えてみた。

 

事件は2010年4月17日未明、会社員宅で起こった。

当日の中日新聞夕刊の初報では、15年ほど前から、ひきこもっていた長男が家族にインターネットを解約されたことに腹を立て、同居する父親(当時58歳)と1歳8カ月のめいを包丁で刺して死亡させ、母親ら家族3人にけがをさせたとしている。

さらに長男は以前から父親らとたびたびけんかをし、事件の数日前にも長男と次男が激しく口論し、パトカーが駆けつけたことなどを報じたが、この段階では自閉症知的障害などについては触れられていなかった。

 

長男の自閉症と知的障害裁判の中で、検察側証人の医師が精神鑑定の結果を証言し明らかにされた。

医師は「障害が犯行の背景にあったのは間違いないが、影響は間接的で、善悪の判断能力や行動を制御する能力が失われたり、著しく害されていたとはいえない」とし、長男が犯行を決意して家族を殺傷し、放火して逃げた一連の行動は「一貫していて乱れがない」と説明した(2011年11月29日付中日新聞朝刊社会面)。

 

これ以降の報道で長男に関して「自閉性障害」や「知能指数が低い」などに触れた記事が載るようになった。

 

こうした報道に対し、自閉症の子どもを持つ親から「学校でも友だちと遊んでもらえない。他の親からも白い目で見られ、苦しんでいる。配慮してほしい」などの声が中日新聞・編集局の読者センターに寄せられた。

中には地方版で展開した自閉症に対して理解を促す記事や、支援団体の発言などについて好意的に受け止める読者もいた。

 

事件を担当した豊川通信局の記者は、すべての公判を傍聴し、その都度裁判の傍聴記を地方版で展開した。

その中で長男と面会したことや、証人尋問で母親が証言した瞬間に顔を紅潮させ、目を潤ませた様子に触れ、「被告の人間らしさをもっと早く、もっと頻繁に引き出せていれば、事件が未然に防げたかもしれない」と書いた。

その記者も「自閉症が先天的な病気とは知らなかった。取材する中で障害について知り、身につまされた」と述懐している。

 

ただ、一連の報道で批判的な声は少なかったという。

実際に読者センターには「的確な記事だ」「こういう記事(地方版)は社会面に載せて広く読者に知らせるべきだ」「家族や被告がもう少し生きやすい世の中になるといい」など、自閉症に対する一定の理解を示したうえで、好意的な声が多く寄せられた。

 

 

●日本自閉症協会が求める報道する際の自制と配慮

 

社団法人日本自閉症協会は05年に「メディア・ガイド(報道機関で働く皆さんへ)」と題した冊子を発行し、事件の背景にある自閉症やアスペルガー症候群に触れた報道に注意を喚起している。

「障害名をことさら強調したような報道」や「障害名を早く突き止める競争が過熱したように思えるケース」などに触れ、「こうした報道の影響で、多くの自閉症やアスペルガー症候群の人々や家族が偏見や誤解にさらされています。過度に危険視され、地域での日常生活に支障が出ている」として、報道側に次のような配慮を求める。

 

まず、事件と障害の因果関係が詳しく分からない段階では障害名はできるだけ報道しないでほしいとしたうえで、(1)障害名を報道する場合は、見出しには取らないなど読者に強い印象を残さないよう配慮を、(2)自閉症・アスペルガー症候群に関する報道で迷うことがあれば、日本自閉症協会か専門家に見解を求めてほしい―としている。

 

冊子では03年の「長崎事件」(中学生が幼児を駐車場から突き落とし死亡させた事件)や、2000年の「豊川事件」(高校生が当時63歳の女性を殺害した事件)にも触れ、いずれも複数の新聞が「広汎性発達障害」「自閉症」「アスペルガー症候群」などの障害名を見出しに取り、「その強烈なイメージが事件の猟奇性や不可解さと結びついて人々の記憶に残る」と指摘している。

 

自閉症やアスペルガー症候群などの障害は、事件と直接結びつかなくてもさまざまなトラブルの要因となることが多い。

中日新聞では10年4月に計4回にわたって健康面で「『変わってる!?』と言われて 大人のアスペルガーを考える」をテーマに連載した。

記事は予想外に好評で、連載終了後に読者からの多くの反響を特集。

発達障害の診断を受けないまま社会生活を送り、さまざまな苦悩を抱える当事者や家族の本音が紹介され、周囲や地域社会の理解がいかに必要かを訴えた。

 

社会が複雑化し、地域のコミュニティーが機能不全に陥る現代社会にあって、この種の犯罪は今後も繰り返されるだろう。

報道側はこれらの問題を考える企画記事や検証記事を繰り返し報道し、絶えず社会の意識喚起を促す使命がある。

と同時に記者教育などの機会を通じ、一人ひとりの記者が自らの問題として常日ごろから考える訓練と必要性を強く感じる。(「ジャーナリズム」12年3月号掲載)

 

   ◇

 

小島一彦(こじま・かずひこ)

中日新聞社編集局編集委員。

1951年長野県生まれ。

青山学院大学卒。

中部読売新聞社(現・読売新聞中部支社)を経て84年中日新聞社入社。

文化部次長、放送芸能部長、大阪支社編集部長などを経て現職。

 

朝日新聞デジタルより

 

 

 

 

死刑でいいです --- 孤立が生んだ二つの殺人

 

 

十七歳の自閉症裁判――寝屋川事件の遺したもの (岩波現代文庫)


 
 
ポチッと一押しお願いします。
夜中の孤独な作業の励みになります。
ブログランキング・にほんブログ村へ
 
関連記事
スポンサーサイト

[ 2012/03/09 19:31 ] 広汎性発達障害 | TB(0) | CM(0)
コメントの投稿












管理者にだけ表示を許可する
トラックバック:
このブログは
記事更新カレンダー
<
>
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 78
9 10 11 12 13 1415
16 17 18 19 20 2122
23 24 25 26 27 2829
30 31 - - - - -

全記事

Designed by 石津 花

月別アーカイブ
全記事(数)表示
全タイトルを表示
記事のキーワード検索
カテゴリ

openclose

リンク
日本ブログ村PV
横断検索
task.jpg

google
youtube
ニコニコ動画
wikipedia
amazon
楽天
ヤフオク

Powered by escat
日本語→英語自動翻訳
Yahoo ! ニュース


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。